【紙コミックス①②巻発売中】鬼畜御曹司の甘く淫らな執愛
こんなふうに私のことを追い詰めてしまったことを後悔したように詫びてきた鬼畜に。
――今更そんなこと言ってきても遅いわよッ!
そういって鼻息荒く、頭の片隅で毒づく自分と。
何故か、あの夜、ホテルで見てしまった鬼畜が女性に頬を打《ぶ》たれそうだった”あの場面”を思い浮かべてしまって。
同時に、さっきは勘違いだったと思ったけど、私の言葉を聞いた途端、何故か傷ついたような、どこか悲し気な眼差しと表情をしてた鬼畜の姿が鮮明に浮かんできてしまったものだから。
いくら相手が鬼畜だからって、面と向かって『変態』なんて言われたら、鬼畜だっていい気なんてしないだろうに……。
きっと、私があんなこと言っちゃったから、鬼畜だって腹が立って、ムキになってしまったんだろうし。
……てな具合に、ちょっと言い過ぎてしまったという罪悪感もチラついてきたりして。
おまけに、どういう訳か、鬼畜の放った言葉の裏側に、『僕のことを嫌わないで』という想いがあるように感じてしまった、この時の私は、酔っていたし、やっぱりどうかしてしまってたんだろうと思う。
だって、そう言ったきり、私のことを逞しくもしなやかな腕の中に優しく包み込んで、ギュッと抱きしめたままでいる鬼畜に対して、
「許してあげる。その代わり、あんたがこんなにも追い詰めたんだから、責任取って、速く満たして、不感症じゃないって証明してみせて。じゃないと、さっきから疼いて疼いて、もう、狂いそうなんだからっ」
気づいた時には、無意識にそんなことを口走ってしまっていたのだから。