【紙コミックス①②巻発売中】鬼畜御曹司の甘く淫らな執愛
そんなことをまさか私が言うとは思ってもなかったのだろう鬼畜が驚いて、自分の胸に抱き寄せている私の顔を僅かに距離をとった至近距離から窺ってきた。
そして眼を瞠って、私のことを凝視したままでいるのに対して、一方の私はといえば。
何を血迷ってしまったのか……。
驚いてポカンとして口を半開きのままでいる鬼畜の頬に、両手をそっと宛がい、そんまま両手を自分の方へ引き寄せて、鬼畜の形のいい冷たい唇に自分から口づけてしまっていたらしい。
どうして、『らしい』っていう言い方をするかって?
それは、容赦の欠片もない鬼畜のお陰で、翌朝私が眼を覚ました時には、ここら辺の記憶が抜け落ちてしまったかのように、曖昧だった私に、ご親切にも、得意満面の鬼畜が嬉しそうに何度も話して聞かせられたことだったからだ。
まぁ、そんな訳だから、本当に私が鬼畜にそんなことをしてしまったのかは、怪しいもんだけれど……。
眼を覚ましたものの、容赦の欠片もなかった鬼畜の所為で、ベッドから起き上がることができない私に、申し訳なさげに、気づかわしげに世話をやきつつも、どこか楽しそうな鬼畜からかけられた。
『侑李さんがあまりにも可愛いことを言ったりしたりするものですから、少々、やりすぎてしまったようです。すみませんでした。でも、本当に可愛らしかったですよ』
なんていう言葉の通り、あの後、容赦の欠片もない鬼畜によって、私が、散々攻め立てられ喘がされた挙句に、足腰が立たなくなってしまうくらい、抱き潰されてしまったことは、紛れもない事実だ。
不感症だと思っていたし、相手が鬼畜だから、認めたくはなかったけれど、確かに、鬼畜のいうように、鬼畜との身体の相性は、驚くくらい良かったんだろうと思う。
ーーまぁ、酔っていた所為もあって、記憶だって曖昧だけれど。