鬼畜御曹司の甘く淫らな執愛
昨夜も思ったけれど、さすがは『YAMATO』の御曹司だけあって、食事のマナーや箸遣いは勿論のこと、スプーンで食べているだけだというのに、イチイチ様になっているというか。
ちょっとした仕草や所作が洗練されてて、上品というか、優雅というか、何をしてても絵になってしまっている。
それに加えて、メガネまでかけているものだから、ちょっと気を抜けば、ついついこうして見惚れてしまいそうになってしまうから堪ったもんじゃない。
これまで身近で接するような機会なんてなかったものだから、鬼畜の意外な一面を目の当たりにしてしまった所為で、自分の中に抱いていた鬼畜への印象がガラリと変わって、オマケまで付いて出てきてしまいそうで、それが怖くて怖くて堪らない――。
だって、もし万が一にでも、何か特別な何かが芽生えたりしてしまったら、それこそ目も当てられない。
『雇用契約』を交わした『雇用主』でしかない鬼畜に対して、『従業員』でしかない私が、何か特別な感情を抱いてしまったところで、それが報われることなんて絶対にないどころか、辛くなるだけだ。
――ないないない! ないったらないっ! こんな鬼畜にときめいちゃうなんて、そんなことある筈ないんだからっ!
これはきっと、いやいや絶対に! 昨日、鬼畜とあんな関係になっちゃったから、妙に意識してしまっているからに決まってるんだからっ!