鬼畜御曹司の甘く淫らな執愛
頭の片隅で、ほんのちょっと、ほんのちょっとだけ、それがもし本当ならちょっと嬉しいかも、なんて、本当にどうかしてるとしか思えないことを、またまた思ってしまっている自分がいて。
そんなことを思ってしまっている自分に対して、驚くやら戸惑うやら、腹が立つやら悔しいやらで、頭の中は大混乱で、もうグチャグチャだ。
――こんな、人の気持ちを弄ぶようなことして一体何が愉しいの? 意味わかんない。
困惑しまくりの私の頭が、鬼畜の言葉の意図が分からず匙を投げそうになった瞬間、ふっと昨夜鬼畜に言われた言葉が頭に浮かんできて。
『僕が一目惚れしたというのは、僕に対してなんの躊躇もなく向ける侑李さんの、その反抗的な強い眼差しと、僕に対するあなたの嫌悪感にです』
どうして私なのかっていう疑問をぶつけたあの時、鬼畜は、確かにそう言っていた。
――そうか、きっと鬼畜は、私の気持ちを確認しているんだ。
鬼畜が理想とする女性像にぴったりと合致すると言ってた私が、鬼畜のことを好きになって、今までの女性と同じように、鬼畜の言いなりになられたのでは困るから。
――なんだ、そういうことだったんだ。