鬼畜御曹司の甘く淫らな執愛
再び、感情の読み取ることのできない無表情を決め込んだ、あの冷たい眼差しで冷ややかに私のことを見下ろしてきた鬼畜によって。
「そうですね? わざわざそんな確認なんてせずとも、僕に嫌悪感しか持っていない侑李さんに限って、そういう心配はないというのに。僕としたことがどうかしてたようです。
じゃぁ改めて、『業務命令』を言い渡します。侑李さんには、週末は僕の恋人として、一緒にここで過ごしてもらいます。そうでもしなければ、僕の家族の目を欺《あざむ》くことなんてできないでしょうから。そういうわけで、今日も帰しません。
心配しなくても、代わりの服でしたら、蔵本君に命じてありますのでじきに届くと思います。
そんなことよりも、僕の腕の中であんなに淫らに乱れておいて、憶えてないなんて、そんな屈辱的なことは初めてです。だから今から、素面の侑李さんのことをたっぷりと堪能させていただきますので、覚悟してください」
私にというよりは、まるで自分に言い聞かせるようにして、ボソボソと呟きを零すように言ってきた鬼畜に、改めて、揺るぎのない淡々とした口調で、『業務命令』を言い渡された直後。
昨夜と同じように、容赦の欠片もない鬼畜の冷たい唇によって、強引に唇を塞がれてしまった私は、愛情の欠片のない冷たいキスのお陰で、身も心もすぐにとろっとろに蕩かされてしまったのだった。