鬼畜御曹司の甘く淫らな執愛
だから別に、鬼畜に、そう思われてたことや、言われたことがショックだった訳じゃない。鬼畜に地雷を踏みつけられカッとなってしまっただけのことだ。
そう言って、鬼畜にじゃじゃ馬だといわれて、思いの外ダメージを喰らってしまってる自分自身に戸惑いつつも、言い訳を繰り返すことしかできないでいる私は、精一杯の虚勢を張ることしかできないでいる。
鬼畜は、私のことをなんとか宥めようとするかのように、ズイッと私の眼前まで間合いを詰めてくると。
長身を屈ませて、プイッと背けていた私の頬をそうっと両手で優しく包み込むようにして触れてきて、自分の方へと上向かせた。
当然、鬼畜と見つめ合う形になってしまい、目を逸らそうにも逃げ場がない。そこへ。
「冗談ですよ。そんなに怒らなくても、僕は、跳ね馬よりもじゃじゃ馬のほうが好きですよ。だから、速く機嫌を直していただけませんか?」
鬼畜に、思いの外優し気な眼差しで見つめられ、ムッと尖らせている私の唇を親指でそうっとなぞりつつ、甘やかな声音で囁やかれて。
怒っているせいで、どくどくと慌ただしく走り出していた鼓動が、より一層スピードを速めていく。