鬼畜御曹司の甘く淫らな執愛
そればかりか、すぐに離れていくものだと思っていた鬼畜の手には、私の手を包み込むようにしてそっと重ねられてしまい。
駆け足状態だった胸の鼓動が全速力で走り始めてしまった。そこへ……。
「そんなに警戒しなくても、いくら僕でも、こんなところでサカッたりしませんからご安心ください」
鬼畜は畳みかけるようにして、またまた優しい声音でそんなことを耳元で囁かれてしまったものだから。
この数日間、鬼畜に散々いいように弄ばれた場面が鮮明に蘇ってきてしまい。頬がカッと熱くなるのが自分でも分かる。
「あっ、当たり前ですッ!」
それらを鬼畜に気取られたくない一心で、言葉と同時に鬼畜の手を振り払い、俯けてた顔を上げ鬼畜のことを睨みつけてやろうと思っていたのに……。
鬼畜に思いの外柔らかな優し気な表情同様の甘さを孕んだ眼差しを向けられてしまい。ギュッと心臓が縮み上がるような心地がして。
途端に勢いを削がれてしまった私は、囚われてしまったように身動きが取れなくなってしまった。