鬼畜御曹司の甘く淫らな執愛
あぁ、だからあの頃、結城君のこと意識しちゃってたのか。すべては、あの夢からだったんだ。
ーーそういう意味では、私の初恋は、その”幻の王子様”だったのかもしれない。
懐かしいなぁ。でも結局、あの夢は何だったんだろう? あの王子様は一体誰だったんだろう?
不意討ち過ぎて、結城君との再会には戸惑ってしまったものの、”幻の王子様”のことを思い出して、おぼろげな記憶を手繰り寄せてはみても、やっぱり思い出すことは叶わなかった。
でも、酷く懐かしくて、なぜだか急に隼に逢いたくなってきて。
……結城君に似てたんなら、隼にも似てるってことだよね。見た目なんて王子様そのものだもんなぁ。
ーーあぁ、だから隼のことを好きになったのかもしれない。
隼、今頃どうしてるのかなぁ。寂しがったりしてないといいけど。
なんて、結城君に私が見ていた夢のことを説明しているすずの話に耳を傾けつつ、隼のことを思い浮かべて、ムフフと気持ち悪い笑みを浮かべてひとりの世界に浸っていると、すずから図星をつかれてしまい。
「侑李、何ニヤニヤしてんのよ? なんか厭らしいぃ。もしかして、彼氏のことでも思い出しちゃってるの?」
「へぇ、そうなの? 高梨さんの彼氏ってどんな人? 歳は?」
ふたりからあれこれ質問攻めにあうこととなった。