鬼畜御曹司の甘く淫らな執愛

「……へ?」
「『へ?』じゃないわよっ。興味あるから答えなさいッ」
「……どんな人って、会社の副社長で、歳は五つ上で、王子様みたいな人かなぁ」
「ちょっと、なにそれ? 羨ましい~」
「てことは、『YAMATO』の副社長ってことだよね? 僕、実は近々仕事で、『YAMATO』の副社長とお会いする機会があるんだよね? 楽しみだなぁ」

 結果として、思いがけないことを聞くことになったけれど。

 本人の話によると。
 結城君の両親は再婚しているらしいが、父親には子供が居なくて、結構名の知れた有名デパートを経営している父親の後継者らしい結城君。

 大学を出てから上京し、現在は父親の下で、専務という肩書で修業をしているらしいかった。

 確かに『YAMATO』は、そのデパートとは昔から取引があって、いくつか店舗を出店しているため、そういう機会もあるだろうけど。

 第三者も居るだろうし、隼にも結城君にも秘書がついているのだし、まさかそんなプライベートなことまでは話さないだろう。

 隼の第二秘書である私は、社外までは隼に同行することもないだろうから、きっと、結城君と鉢合わせることもない。

 若干気にはなりながらも、それ以上考えないように努めた。
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