鬼畜御曹司の甘く淫らな執愛
それからは、すずの彼氏のことを訊いたりして、結城君とはただの友人として連絡先を交換し、お開きとなったのは、午後十時を回った頃。
すぐ近くまで迎えに来てくれていた隼が車に背を預けて立っている姿を見つけると同時。
私ははやる気持ちを抑えきれずに駆けだしていた。
私の姿を捉えた隼が嬉しそうにニッコリとした笑顔を満面に綻ばせているのが、行きかう車のライトに照らし出されている。
たったそれだけのことなのに、無性に嬉しくなって、隼の元に駆け寄った私は隼の胸に飛び込むようにして抱き着いてしまっていた。
そんな子供みたいなことをした私のことを難なく抱きとめてくれた隼。
それさえ嬉しくて。隼の厚くてあったかい胸に顔を埋めて目を閉ざした。
隼の匂いに包まれて安心感が半端ない。もう、離れたくない。
「どうしたんですか? そんなに走って。そんなに僕に速く会いたかったんですか?」
ふっと柔らかな笑みを零した隼の嬉しそうな声音が降ってきた。
その刹那、私は、いつになく素直な言葉を隼に放っていた。
「うんっ。一分でも一秒でも速く隼に会いたかった。いっぱいいっぱいぎゅうってしてほしい」