鬼畜御曹司の甘く淫らな執愛
ちなみに藤木さんは、隼のお兄さんである社長のご友人でもあるらしかった。
それはさておき。
ここに来たのは、たまたまの偶然ではあったが、心の奥底では、隼に速く迎えに来てほしかったんだと思う。
垂れ流す愚痴とは裏腹に、冷静になって考えれば考えるほど、隼は私のために考えてのことだったみたいなのに、あんな酷いことを言ってしまったことを今更ながらに悔やんでもいたし。
ちゃんと話し合えば済んだものを、感情的になって、あんな可愛げのないことを言ってしまった自分自身に対して、腹が立って仕方なかった。
「私になんの相談もなしに、勝手に荷物も運びこんじゃってたんですよ? 酷いと思いません?」
「あぁ、うん。確かに勝手にやっちゃったのはまずいけど、サプライズのつもりだったんだと思うよ?」
「あっ、やっぱり隼の肩持つんですねぇ?」
「いや、そうじゃないけど。同じ男として、焦る気持ちも分からないでもない。もう、三十過ぎちゃってるからなぁ……俺ら。将来を見据えた大事な相手ならなおさら。特に相手が若いとさぁ、色々と不安になっちゃうもんなのよ」
そういえば……。付き合うようになってすぐに、隼が結婚がどうとかって言ってたような気がする。
そう思ってくれるのは確かに嬉しいことだけど……。