鬼畜御曹司の甘く淫らな執愛
「ええッ!? そうなの? でも、ネクタイで拘束したりしたじゃない。だからてっきりそうなのかと」
隼の言葉に、一瞬、頭が真っ白になるくらい、私は驚きを隠せなかった。
軽くパニック状態だ。
そんな私の言葉に、やっぱり困惑しながらも、私の勘違いに気づいたらしい隼が解説してくれて。
「確かにネクタイで拘束しましたけど。僕は、セックスにおいて女性を支配したいのであって。女性を痛めつけるようなことは決して致しませんから、ムチなんて使いません。前にもいったでしょう? 痛めつけるようなことは決して致しませんって」
「……あぁ、そういえば、そんなことを言ってたような気がする」
--なんだ、違ったんだ。
私はてっきり、隼はSMとか、そういう道具で女性をイジメて悦びを感じるような性癖があるものだと思っていたけど。
どうやらそうじゃなかったらしい。
そうと分かった途端に、私は酷くホッとしてしまった。
実のところ、海外のそういう映画もチラッと観たりもしたけど、ムチで打たれたりするのには抵抗がありまくりだったからだ。
隼にあれだけのことを言っておいて、今更こんなこと言えないけど、実は、かなり不安だったのだ。
……隼の要求にちゃんと応えることができるんだろうかって。
「侑李さん、今、明らかにホッとしましたよね? もしかして侑李さん、僕にムチで打たれたらどうしようって内心心配だったんじゃないですか?」
そのことを私の様子から察したらしい隼から、鋭いツッコみを入れられてしまい。
「……そ、そんなことないわよ。隼になら何されたっていいって思ってたんだからッ」
あたかもギクリという効果音付きで、分かり易すぎる反応を示すように、途端に動揺を見せてしまった私は、放った言葉通り本当にそう思ってはいたものの、最後まで格好良く決められない、なんともカッコ悪い有り様だった。