鬼畜御曹司の甘く淫らな執愛

 そんな私の言葉を聞いた隼の身体の動きが何故だか一瞬だけピタリと静止し。

 今度は何? そう思っていると、またまた盛大な溜息を吐きだした隼が、呟きを零すようにして、至極困ったような声音を響かせた。

「侑李さんは本当に僕を煽るのが上手ですね」

 隼の逞しい腕の中、隼の呟きの意味が掴めず、小首を傾げることしかできないでいる私に向けて、隼から、

「僕のことをこんなにも煽ったんですから、もう泣いても喚いてもやめてなんかあげません。今からたっぷりとイジメて差し上げますから、覚悟してください」

 今度は宣言するようにして、そんな言葉を言い渡されてしまっていたのだった。

 どうやら私は知らず知らずのうちに、隼の少々アブノーマルな部分に火を付けてしまったようだ。

 以前隼にも言われたように、私にはそういう素質があるらしいし。

 何より私は、そんな意地の悪いことを言いながらも、本当に嫌がるようなことはしない隼の優しさも知っているーー。

 だからなんの躊躇もなく、返事を返すのだった。

「そんなもの、とっくにできてるし。そんなことより、速くイジメなさいよッ」

 けれども多少の気恥しさが邪魔をして、相変わらずの上から目線ではあるのだけれど。

 そうしたら間髪入れずに、

「なら、お言葉に甘えて。まずは約束だった、ご褒美から差し上げます」

おそらくあのニヤリとした表情を浮かべているんだろう隼の意地悪な声が聞こえてきた。

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