鬼畜御曹司の甘く淫らな執愛

 なんとか緩みそうなっている涙腺を引き締めようと、軽く笑い飛ばすように声を放った。

「そんなに噛みしめなくても、いつでも縛らせてあげるから、ね?」

 私の言葉を聞いた途端、隼は私の胸元に埋めた顔をガバッと音がしそうな勢いであげると。

「だから、そうやって無自覚に煽るのをやめてください。ただでさえ、侑李を束縛して興奮してるうえに、侑李の柔らかな胸の感触のお陰で、もう痛いくらいに反応しちゃってるんですからっ」

 えらく大真面目な真剣な口調とは裏腹なその言葉とのギャップに、吹き出してしまいそうだ。

 今度はそれを堪えて、声を放ったのだけれど……。

「だから、我慢しなくていいから、さっさと抱けばいいでしょ?」
「侑李、今は僕の番だったはずです」

 とうとう怒ったのか、ムッとした表情の隼が息のかかるくらいの至近距離まで迫ってきた。

 途端に、平静を取り戻しつつあった心臓がドキドキと駆け足を始めて。

「……だ、だって、隼が焦らすから」

出した声までもが及び腰状態だ。そこへ。

「別に焦らしたつもりはないのですが。そうですか」

何か思い当たるような節でもあったのか、うんうんと頷くような素振りを見せた隼の呟きが聞こえてきた。

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