鬼畜御曹司の甘く淫らな執愛
「そういうことでしたら、侑李さんは僕が責任をもって、ご自宅までお送りいたしましょうか?」
「――ええっ!? よろしいんですか?」
「もちろんです。僕が恋人である侑李さんの面倒をみるのは当然でしょう? それに、親友が困っているのを黙って見ているなんて、僕にはできませんから。どうぞお任せください」
「隼さん、ありがとうございます。どうか、妹のことをよろしくお願いします。なんなら、隼さんの部屋に泊めてやってください。あんな所帯じみた実家より、そのほうがムードもあるでしょうし。きっと、侑李も喜ぶはずですから」
「いやいや、さすがに、まだお付き合いを始めたばかりですので。そういう訳には」
「今時、そんなことを言っていたら、若い女の子となんか付き合えませんよ? なんでも、最近の若い女の子の間では”朝チュン”が流行っているようなんです」
「侑磨さん。……その、”朝チュン”?……とは、一体、なんなのですか?」
「意中の相手と楽しくお酒を呑んで、盛り上がって、その勢いのまま愛し合って、朝は、その相手の腕の中で、小鳥の”チュンチュン”というさえずりを耳にしつつ、幸せな夢心地のなかで目覚めることを"朝チュン"というらしいんです。
侑李と同じ年代の若い女の子たちは、そういうシチュエーションに憧れているらしいので。よろしくお願いします」
鬼畜との間で、繰り広げられたらしい、このやり取りのなかで、あのバカ兄貴の可笑しな勘違いのお陰で、余計なお節介が炸裂した結果、自分がこのような事態に陥ってしまっているからだ。