鬼畜御曹司の甘く淫らな執愛
王子に念を押すように、
「あくまでもセフレとしてですが」
やっぱり甘やかな声音で耳元でそう囁かれて。
「ええ、モチロン。今は仕事が楽しいので、恋愛なんて煩わしいことに時間なんて取られるのは御免ですから」
無意識にそんなことを言ってしまっていた。
もうこの時点で、彼女になんてなれる可能性なんてゼロだったに違いない。
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バーを出てからホテルに向かう間も、終始優しくて、本当の王子様のようなエスコートだったはずが……
ホテルの部屋に入るなり王子の雰囲気がガラリと様変わりした。
……といっても、口調はこれまで通りとても優しいし、甘いマスクだってそのままだ。
けれどなんだろう、纏う空気の温度が冷たくなって、眼差しも冷ややかなものになっていて。
「あぁ、確認ですが。僕は、セックスにおいて女性に指図されたりするのは嫌いですので、全て僕の指示に従っていただきます。それでも構いませんか?」
「ーーえ!? あぁ、はい」
ーー主従関係をハッキリしておくってことね? わぁ、凄くドキドキしてきた。
いつも仕事ではキャリアっていう立場から、部下に指示することの方が多くて、なんだかとても新鮮な気がしたのを今でもハッキリと覚えている。