鬼畜御曹司の甘く淫らな執愛
ベッドに腰を下ろしている王子様の、嘲るような視線を一身に浴びせられているだけで。
自らバイブで満たしたソコからは、夥しい蜜が立てる厭らしい水音が絶え間なく響き渡っていく。
さっきからイキッぱなしで、その都度ビクついてしまう自分の手で慰めたくとも、もうコントロールができないでいる。
ーーもうダメ。我慢できない。
一分でも一秒でも早く、あの夜初めてお目にかかった王子の熱く滾った昂りで深いとこまで貫いてほしい。
ーーでないと、今にも狂ってしまいそうだ!
余裕がないながらも、王子のことを恨めしい思いで見つめて、念を送っていたせいか、再び王子からの声が耳に届いた。
「もう、限界のようですねぇ」
ーーやっと、満たしてもらえる。
ホッとしてバイブから手を離そうとした瞬間。
「そんなに満たしてほしいなら、今から避妊具をつけるので、ご自分で跨がって、好きに動いてください。僕はその様子を眺めていますので。さぁ、どうぞご自由に」
王子からは、なんとも冷ややかな抑揚のない冷たい声音で、耳を疑うようなモノがピシャリと放たれた。
驚いた私が、カッと目を見開いて王子のことを見返せば。
「どうしました? そんなに怖い顔をして。もしかして、何かご不満でもおありですか?」
ーーオオアリだ!
「こんなに濡れてればもう充分でしょッ? そんなとこに座ってないで、早く満たしてッ!」
王子のあんまりな態度に、電光石火。カチンときた私は、キツイ口調で言い放っていた。
けれども王子は、堪えるどころか、フッと一笑してから、
「先程も言いましたが、僕は指図されるのが何より嫌いです。嫌なら、もうやめにいたしましょう」
実にあっさりと、こともなげにそう言ってくるなり、ベッドから腰を上げると、さっさと背中を向けて歩みを進みてしまっている。
ーーちょっ、このままなんて冗談じゃない!
「ちょっと待ってッ! 分かったッ! 分かったからッ! 言われた通りすればいいんでしょ?! すればッ!」
焦った私が王子の背中に向けて慌てて放った途端に、クルリとこちらに翻ってきた王子に、
「そうですか。なら、続けましょうか」
そう返され、悔しいと思いながらも、身体は歓喜したように、とろりとした蜜を零してしまっていて。
あとはもう、主導権を完全に掌握した王子に、命じられるままに自分で動いて、快楽を貪るというなんとも虚しすぎる行為に没頭し続けていた。
最初は、いつになったら王子に満たせてもらえるんだろうと、期待を抱いていたのだが。
王子に冷ややかに見据えられて、自分で動いているだけなのに……。
大学生の頃からずっと焦がれていた王子が相手だというのと。
その王子に今こうしている間も、乱れに乱れている痴態を見られていると思うと、もうそれだけで気分は高揚し、身体は面白いほど反応を示してしまっていて。
結局この夜は、最後まで、王子には満たせて貰えずじまいだった。