【紙コミックス①②巻発売中】鬼畜御曹司の甘く淫らな執愛

 そればかりか、鬼畜に羞恥を煽られるたびに、どういう訳か、私の身体がイチイチ大袈裟なくらい反応を示してしまうものだから堪らない。

 今もこうして、鬼畜に、あの冷たい眼差しで冷ややかに見下ろされているだけで、やっぱり身体の自由は利かないし。

 鬼畜の言葉攻めに、ただでさえ容赦ない鬼畜のお陰で、溢れかえった蜜で大洪水を起こしてしまっているらしい泥濘からは、新たな蜜が次々に溢れてくる感触がおさまりそうにない。

 これ以上にないってくらいの屈辱と羞恥を味わわされている私の脳裏に、不意にある考えが浮かんできたけれど、そんな筈ないと、私は慌ててブルブルと頭《かぶり》を振ってそれらを頭の中から追い払った。

 そのお陰で、情けないことに今の今まで、驚愕のあまり言葉を発するのも忘れていた私は、ようやく我に返ることになって、その勢いのままに鬼畜に、

「ちょっと、さっきから何なワケ? あんたが私をイジメて悦ぶ変態だっていうのはよーく分かったけど。私はあんたに言葉で攻めてイジメられたからって、悦ぶような変態じゃないんだから。気分が悪いからそういうこと言うのやめなさいよッ!」

さっき浮かんできてしまった考えを一掃するつもりで、嫌味ったらしく放ったのだけれど。

 今の今まで鬼畜は、感情の読めない、あの冷たい眼差しで冷ややかに私のことを見下ろしていた筈なのに……。

 鬼畜は、私の言葉を聞いた途端、何故か傷ついたような、どこか悲し気な眼差しと表情を垣間見せたような気がして、私の胸がキュッと強く締めつめられるような、そんな心地がした。
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