天使になりたかった悪魔
第3夜


人間界は朝を迎えようとしていて、悪魔たちは仕事を終え帰ってしまっていた。

悪魔は僕だけしかいなくて、空にポツンと浮かぶ黒色は、人間からはきっとカラスのように見えているんだろうな。
悪魔に見えるくらいなら、カラスに間違えられたほうがましだな。


そんなことを考えながら、まだ薄暗い空をふよふよと浮かんでいると、どこからか美しい歌声が聞こえてきた。

きっと、天使が歌ってるんだ。




< 8 / 62 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop