かりそめお見合い事情~身代わりのはずが、艶夜に心も体も奪われました~
人騒がせな妹が最後の最後で申し訳なさそうにしてきた謝罪に答えた言葉は、本心だ。
でも、だからといって不安にならないかというと、それはまた別の話で……。
目的地であるホテルに近づくにつれ、私の心臓は忙しなく早鐘を打ってきている。
昨日──お見合いの前日になって、ようやく父が相手の顔写真を見せてくれた。
といっても、父がくれはの相手として見せてきたその写真は、おそらくネットのインタビュー記事か何かに使われたのであろうもので。
普段の仕事風景を切り取ったものなのか、黒いジャケットに白いインナー姿の男性が、周囲の数名と何やらデスクを囲んで打ち合わせをしているようなものだった。
その真ん中に写っていたジャケットの彼こそが、くれはのお見合い相手……もとい、私が今日会う人物だったのだけど。
『めちゃくちゃイケメン……』
父のスマホに表示された写真を見るなり、思わずといった様子でポロリとこぼしたくれはの言葉には、私も全力で同意だった。
ひとことで言えば──王子様、だ。
さらさらの黒髪、白い肌。すっと通った鼻筋に、薄い唇。
カメラ目線ではないにも関わらず、その切れ長の目は吸い込まれそうな力がある。
どこか中性的な雰囲気の、イケメンというよりは眉目秀麗だとか美丈夫といったような言葉が似合う、相当な美形だった。
こんなひとと、1対1で会わなきゃいけないの……?と、人知れず私は愕然としたほどだ。
でも、だからといって不安にならないかというと、それはまた別の話で……。
目的地であるホテルに近づくにつれ、私の心臓は忙しなく早鐘を打ってきている。
昨日──お見合いの前日になって、ようやく父が相手の顔写真を見せてくれた。
といっても、父がくれはの相手として見せてきたその写真は、おそらくネットのインタビュー記事か何かに使われたのであろうもので。
普段の仕事風景を切り取ったものなのか、黒いジャケットに白いインナー姿の男性が、周囲の数名と何やらデスクを囲んで打ち合わせをしているようなものだった。
その真ん中に写っていたジャケットの彼こそが、くれはのお見合い相手……もとい、私が今日会う人物だったのだけど。
『めちゃくちゃイケメン……』
父のスマホに表示された写真を見るなり、思わずといった様子でポロリとこぼしたくれはの言葉には、私も全力で同意だった。
ひとことで言えば──王子様、だ。
さらさらの黒髪、白い肌。すっと通った鼻筋に、薄い唇。
カメラ目線ではないにも関わらず、その切れ長の目は吸い込まれそうな力がある。
どこか中性的な雰囲気の、イケメンというよりは眉目秀麗だとか美丈夫といったような言葉が似合う、相当な美形だった。
こんなひとと、1対1で会わなきゃいけないの……?と、人知れず私は愕然としたほどだ。