かりそめお見合い事情~身代わりのはずが、艶夜に心も体も奪われました~
この天気の良さからか、ジェラートやアイスバーを売っている移動販売車は盛況だった。
さっきのトラットリアでは奥宮さんによっていつの間にかお会計を済まされていたから、ここは何としても私がご馳走したい。さりげなく躱そうとする彼を強い気持ちで説得し、最終的に苦笑されながらなんとか私がお財布を出すことに成功した。
奥宮さんはピスタチオ、私はラムレーズン味のジェラートをカップ入りでそれぞれ購入して、近くのベンチに座る。
結局、私たちが手を繋いでいたのは、移動販売車の前にたどり着くまでのごく僅かな時間だけ。
なのに私の心臓は、互いに譲らずどちらが代金を支払うかのやり取りをしつつ商品を注文して受け取り、それからベンチで並びながらひと口めを食べようとしている今もずっと、ドキドキと高鳴っている。
「お、うまい」
プラスチックのスプーンですくったジェラートを口に運び、奥宮さんがつぶやいた。
少し遅れて、私もぱくりとスプーンをくわえる。
「ふわ……美味しい」
口に入れた瞬間、ラム酒の香りがふんわりと鼻を抜ける。そのまま咀嚼するとレーズンの甘酸っぱさが口内に広がって、じんわりと幸せな気分に包まれた。
思わず破顔する私を見て、奥宮さんも頬を緩める。
「さっきも思ったけど。立花さんは、ほんとに美味しそうに食べるよね」
「え……す、すみません、食い意地がはってて……」
「そんなつもりで言ったんじゃないよ。見てるとこっちもうれしくなるし、かわいいなって思っただけ」
さっきのトラットリアでは奥宮さんによっていつの間にかお会計を済まされていたから、ここは何としても私がご馳走したい。さりげなく躱そうとする彼を強い気持ちで説得し、最終的に苦笑されながらなんとか私がお財布を出すことに成功した。
奥宮さんはピスタチオ、私はラムレーズン味のジェラートをカップ入りでそれぞれ購入して、近くのベンチに座る。
結局、私たちが手を繋いでいたのは、移動販売車の前にたどり着くまでのごく僅かな時間だけ。
なのに私の心臓は、互いに譲らずどちらが代金を支払うかのやり取りをしつつ商品を注文して受け取り、それからベンチで並びながらひと口めを食べようとしている今もずっと、ドキドキと高鳴っている。
「お、うまい」
プラスチックのスプーンですくったジェラートを口に運び、奥宮さんがつぶやいた。
少し遅れて、私もぱくりとスプーンをくわえる。
「ふわ……美味しい」
口に入れた瞬間、ラム酒の香りがふんわりと鼻を抜ける。そのまま咀嚼するとレーズンの甘酸っぱさが口内に広がって、じんわりと幸せな気分に包まれた。
思わず破顔する私を見て、奥宮さんも頬を緩める。
「さっきも思ったけど。立花さんは、ほんとに美味しそうに食べるよね」
「え……す、すみません、食い意地がはってて……」
「そんなつもりで言ったんじゃないよ。見てるとこっちもうれしくなるし、かわいいなって思っただけ」