東堂副社長の、厳しすぎる初恋 +7/18
「失礼な男! こいつだってば」

桃花は綺麗にネイルを施された指先で、ピシピシと写真を指した。

「まじで?」

慌てて見てみれば、三十代前半だろうか? 若い男性が写っている。

桃花が「あーうー」と声をあげて頭を抱える。

「嘘でしょ?」

いくらなんでもそんな偶然があるのだろうか?

「本当だよぉ。そっかー、それであんなに化粧品に興味がありそうだったのかぁ。でも、生粋の御曹司じゃん。高嶺の花過ぎたぁ」

盛大な溜め息を吐く桃花に目を瞬き、叶星はあらためてパンフレットに目を落とした。

黒髪も爽やかな、目鼻立ちの整った美しいモデルのようなイケメンが、穏やかな笑みを浮かべた唇を、凛々しく結んでいる。

人を惹き付ける魅力的な表情だ。

――この人が、そんなに酷いことを言ったの?

写真の右下に書かれている文字。

『兎う堂 副社長 東堂大毅(とうどう たいき)
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