東堂副社長の、厳しすぎる初恋 +7/18
初めて店に入ったあの日、まだ使い慣れないブラックカードで、数枚の服とバッグで百万を超えるの買い物をした時の高揚感を懐かい思いで叶星は振り返る。
あの頃は、こんな日が来るとは夢にも思わなかった。
そして今、急激な環境の変化に喜び勇んでいた時は過ぎ、引き潮に取り残されたような自分がいる。
「今度の土曜だったよね」
「えぇ」
そうなんですけどね、と答える叶星の視線は、居心地悪そうにチラシの上を彷徨った。
さて、どうしたものか。
さっきまで考えていたものの答えはまだ出ていなかった。
行ってみたい気持ちはある。
一度は行くと決めてドレスも買った。
お友だちもご一緒にと言われたのでその気になったが、ふと気づいた。
桃花や他の友人を誘えば誰かしら付き合ってくれると思う。
あの頃は、こんな日が来るとは夢にも思わなかった。
そして今、急激な環境の変化に喜び勇んでいた時は過ぎ、引き潮に取り残されたような自分がいる。
「今度の土曜だったよね」
「えぇ」
そうなんですけどね、と答える叶星の視線は、居心地悪そうにチラシの上を彷徨った。
さて、どうしたものか。
さっきまで考えていたものの答えはまだ出ていなかった。
行ってみたい気持ちはある。
一度は行くと決めてドレスも買った。
お友だちもご一緒にと言われたのでその気になったが、ふと気づいた。
桃花や他の友人を誘えば誰かしら付き合ってくれると思う。