東堂副社長の、厳しすぎる初恋 +7/18
分刻みの予定を抜かりなく確認した黒崎は、信号待ちで車が停まると同時に手帳を閉じた。
これから客先に向かうとして、せめて食事くらいはゆっくりととってほしい。午前中はひと息入れる余裕もなかったのだから。
和食とフレンチどちらがいいか聞こうとして左に首を振った黒崎は、開きかけた口を閉じた。
信号待ちの車の中。
上司、副社長東堂大毅はジッと何かを見つめている。
その視線の先を追った黒崎の目に留まったのはカフェ。窓際の席に座るふたりがよく見えた。
ひとりはすぐにわかった。
派遣会社『ヒムロス』の専務、氷室仁。向かいに座る女性にも覚えがある。
彼女の名前は西ノ宮叶星。
『生意気な野良猫女』
社内報のインタビューのあと、東堂がそう言い捨てた『ヒムロス』から来ている派遣社員である。
どうということがないはずの光景ともいえるが、黒崎は微かに感じる違和感に首を傾げた。
これから客先に向かうとして、せめて食事くらいはゆっくりととってほしい。午前中はひと息入れる余裕もなかったのだから。
和食とフレンチどちらがいいか聞こうとして左に首を振った黒崎は、開きかけた口を閉じた。
信号待ちの車の中。
上司、副社長東堂大毅はジッと何かを見つめている。
その視線の先を追った黒崎の目に留まったのはカフェ。窓際の席に座るふたりがよく見えた。
ひとりはすぐにわかった。
派遣会社『ヒムロス』の専務、氷室仁。向かいに座る女性にも覚えがある。
彼女の名前は西ノ宮叶星。
『生意気な野良猫女』
社内報のインタビューのあと、東堂がそう言い捨てた『ヒムロス』から来ている派遣社員である。
どうということがないはずの光景ともいえるが、黒崎は微かに感じる違和感に首を傾げた。