東堂副社長の、厳しすぎる初恋 +7/18


「叶星さんはお客さまか、いいなぁ」

「よくないわよ、後悔してる。知り合いもいないし場違いだもの」

「ひとりで来たんですか?」

「うん。来る時は職場の人に連れてきてもらったんだけどね、連れっていうわけじゃないし」

「そうなんだ。ちょっと待っててください、飲み物なにか持ってきますよ」

「あ、ありがとう」

ジュンくんは優しくて、とても気が利く。
そんなところがまた可愛いと思う。

かわいいは正義。
それは女に限ったことだけじゃない。男だって愛嬌が大切なのよ。ジュンくんがいい例だわぁと思いながらニコニコと後ろ姿を見送っていると、思わずギョッとした。

いつの間にそこにいたのか。
手を伸ばせば届きそうなすぐそこにいるのは、東堂副社長。

――でた、愛嬌なし代表。

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