東堂副社長の、厳しすぎる初恋 +7/18
野呂宛というのが気になる。
入社当初、叶星はワコさんのもとで仕事をしていたが、最近は野呂とペアを組んでいる。
その野呂は、控えめに言っても仕事ができるとはいえない。
「はい。わかりました。お話聞いてみます」
それは、とあるレストランカフェからの問い合わせだった。
「広報部の西ノ宮です。すみません、野呂は不在なのですが」
『ああ、西ノ宮さん。あの、どなたもいらっしゃらないんですけど?』
「えっ?」
今日はそのレストランカフェで販促用の撮影をする予定だった。でも変更になったはずである。
「少々お待ちいただけますか?」
叶星は慌てて、野呂のデスクに向かった。
野呂のデスクの上から鷲掴みにしたのは卓上カレンダー。カレンダーの升目の中に彼の汚い字でびっしりとスケジュールが書き込まれている。
間違いない。今日の撮影に×がついていて、矢印をつけて三日後に変更と書いてあった。
入社当初、叶星はワコさんのもとで仕事をしていたが、最近は野呂とペアを組んでいる。
その野呂は、控えめに言っても仕事ができるとはいえない。
「はい。わかりました。お話聞いてみます」
それは、とあるレストランカフェからの問い合わせだった。
「広報部の西ノ宮です。すみません、野呂は不在なのですが」
『ああ、西ノ宮さん。あの、どなたもいらっしゃらないんですけど?』
「えっ?」
今日はそのレストランカフェで販促用の撮影をする予定だった。でも変更になったはずである。
「少々お待ちいただけますか?」
叶星は慌てて、野呂のデスクに向かった。
野呂のデスクの上から鷲掴みにしたのは卓上カレンダー。カレンダーの升目の中に彼の汚い字でびっしりとスケジュールが書き込まれている。
間違いない。今日の撮影に×がついていて、矢印をつけて三日後に変更と書いてあった。