東堂副社長の、厳しすぎる初恋 +7/18
次の日、冷ややかに朝の挨拶をして、再度報告をすると、野呂は恐ろしいことを言った。

「わかったけどさ、俺、叶星ちゃんに言ったよね? 変更の処理頼んだよね? 忘れちゃったの?」

「――え? いえ、変更になった、とは聞きましたけど処理は頼まれていませんよ?」

「言い訳はいいの」

「……でも、そもそも変更を聞いたのも一昨日ですよね?」

叶星の言葉をさえぎるように、彼は薄笑いを浮かべて自分の席へ戻って行った。
「まったく、困るなぁそんなことじゃあ。しっかりしてよ」

――は? どういうこと?

あいつ、一体いつ変更の連絡を受けたの?
もしかして放置していた?

連絡があったのが、もし本当に一昨日ならその時点で大騒ぎしたはずである。

もしかして、あの時になってふいに思い出したのか?

『撮影三日後に変更になったからね』
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