183日のお見合い結婚~御曹司は新妻への溺甘な欲情を抑えない~
その直後に、まるで嫉妬のようだと気づき、真衣の鼓動が高まる。

(違う。嫉妬じゃない。拗ねた柊哉が挑戦的なことを言うから、ムキになってしまっただけで……)

「ふ、深い意味はないからね」

動揺しながらそう言って、ごしごしと必要以上に力を入れて食器を洗う。

「ああ……うん」

ダイニングをチラリと見れば、柊哉がほのかに赤い顔をして、人差し指で頬を掻いている。

「日曜、頼むな」

壁の方を見ながらそう言って、照れたような笑みを浮かべていた。


日曜は久しぶりの快晴で、夏空から強烈な日差しが降り注いでいる。

真衣は柊哉に連れられ、古い商業ビルの跡地に建てられたという、真新しいホテルに来ていた。

十五階建てのホテルのロビーは、伝統とモダンが融合したようなヨーロピアンテイスト。

ロビーのフロアタイルはスタイリッシュな模様が描かれ、フロントのカウンターやソファなどのインテリアは宮殿風の趣がある。

三階までの吹き抜けの天井に、煌びやかなシャンデリア。

その豪華で広々としたロビーに集うのは、三百人ほどの列席者である。

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