捨てられママのはずが、愛し尽くされています~冷徹社長は極上パパ~
 もっと息子に歩み寄って、と喉元まで出かかった言葉をなんとか呑み込んだ。せっかく初めてふたりで過ごしているのだから、私の出番はもっとあとにするべきだ。

(鳴より涼さんの方に問題があるなんて……。……うん、まあちょっとは予想してたけど)

 どちらも他人に心を開くまでかなり時間がかかるのを知っている。まだ幼い鳴の方がそういった性格を完成させていない以上、柔軟に対応できるのかもしれなかった。

 それでも、パーソナルスペースが広い涼さんが鳴を懐に潜り込ませているあたり、本人なりに努力はしているのだろう。

「なるくんのこと、すき?」

「会ったばかりでそんなことを聞かれてもわからん。嫌いになる理由もないが」

「パパはこわい?」

「お前がなにもしなければ怖くない」

「やさしい?」

< 102 / 462 >

この作品をシェア

pagetop