捨てられママのはずが、愛し尽くされています~冷徹社長は極上パパ~
 そんな鳴はちょっとだけ、涼さんに対して線を引いたようだった。ちらちら窺う目に『こいつはさっきいきなり抱き上げた奴』という警戒が見て取れる。涼さんがそんな視線を気にするような人ではないとわかっていても、この謎の対立をおもしろく思ってしまった。

「なるくんと、ママと、パパ」

「うん、そうだね」

 また鳴がふにゃあっと柔らかく笑う。

 それだけならば微笑ましかったけれど、三人での食事は初めてということもあって集中力が散っているようだった。ご飯の途中だというのにきょろきょろしてはレンゲで遊んでいる。

「鳴、ちゃんと食べなさい」

「あーんして」

「もう」

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