捨てられママのはずが、愛し尽くされています~冷徹社長は極上パパ~
「それならまずはお試しで――」

「だが、本気で落としにいく。覚悟しておけ」

「……!」

 これまで見てきた、スマートで冷静な社長の姿はどこにもない。言葉通りに本気を滲ませる眼差しと声が、私の鼓動を勝手に速めていく。

 もともと、好感を持てる相手だということもあって食事の誘いのためにスケジュールの都合をつけていた。ふたりで話す時間が楽しいから多少の無理も苦にならなかったけれど、こんな目で見つめられたら――気付いてしまう。

(私、社長のことが……?)

 この人に感じていたものは憧れや尊敬といったものなのだと思っていた。どうやらそれは違っていたらしい。今の私は間違いなく、目の前の魅力的な人を男として見ている。

「本当に……私でいいんですか?」

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