捨てられママのはずが、愛し尽くされています~冷徹社長は極上パパ~
この真顔を見る限り、冗談ではないのだろう。涼さんはときどきよくわからない。それは三年前も今も同じだ。その『同じ』というのが私には恐ろしい。
(……愛してる、って言葉を信じそうになる)
鳴はまた『パパ警戒モード』に入ったらしく、涼さんが食べさせてくれようとするものをすべて口を引き結んで拒んでいた。私だったら軽く叱っているところだけれど、涼さんは無言で鳴の口元に小さなサイズの唐揚げを近付けている。
よく似たふたりなだけに、長い戦いになりそうだった。
陽が暮れる頃、鳴は遊び疲れて眠ってしまった。
行きと同じように涼さんの車で帰路につく。その間、車の中は静かだった。
「今日はありがとうね」