捨てられママのはずが、愛し尽くされています~冷徹社長は極上パパ~
 運転する涼さんの方を見ないようにしながら言う。というより、視線を目の前から逸らさないようにした。バックミラーを見れば涼さんと目が合うし、かといって助手席の窓を見ているのはあまりにも露骨すぎる。

「こちらの台詞だな。鳴と遊べてよかった」

「よく鳴に合わせられたね。普通だったら飽きてもいいと思うんだけど……」

 今日、涼さんは葉っぱ集め以外にも石畳の石を数えたり、なにをするでもなく噴水をじっと見つめたりと、鳴のしたいことにすべて付き合ってくれた。

 親として当然だと言う人はいるだろうけれど、これがなかなかハードなのだ。鳴に途中でほかのことをしようと言えば機嫌を損ねてしまうし、同じことをしていないと知られれば怒られる。比較的おとなしい鳴でも遊びに対して遠慮はなかった。

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