捨てられママのはずが、愛し尽くされています~冷徹社長は極上パパ~
「次期ドルチェ社長として教育するつもりですか?」

「天津翠さんとは社長と社員の関係だったんですよね? どういったきっかけで交際を?」

 私にしてきたようなプライバシーのかけらもない質問を聞いても、涼さんはまったく足を止めなかった。

 動けずにいる私のもとへ来ると、泣きじゃくる鳴を受け止めてくれる。

「もっと早く迎えに来るべきだったな。悪かった」

「涼さん……」

「……泣くな」

 そう言われて初めて、自分が泣いていたことに気付く。そんなこともわからなくなるぐらい、頭が麻痺してしまっていた。

「車に乗れ」

「芽衣子が……」

「あとのことは部下に任せている。お前は俺と来い」

 鳴を片手で抱え、もう片方の腕を私の肩に添えてくる。

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