捨てられママのはずが、愛し尽くされています~冷徹社長は極上パパ~
「一部、見せしめに訴えることになるだろう。二度と手を出せないように」

「そう……」

 ぬるいお茶を飲んで、ほっと息を吐く。

 もう怖い状況ではないのにひどく緊張した。ここが涼さんの家で、私の家ではないからかもしれない。

「鳴はまた、起きてから状況を説明すればいいのか?」

「……そうだね。怖がらせないようにしつつ、でもなにがあったかはちゃんと話すべきだと思う」

「あんなに小さくてもわかるものなんだな」

「うん」

 父親がいないことへの疑問も、私が思っていたより早く気付いてしまった。

 こと、とテーブルの上にカップを置く。そういえばこのカップも私が誕生日プレゼントにと渡したものではなかっただろうか。

(三年間、ずっと大事にしていたのかな)

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