捨てられママのはずが、愛し尽くされています~冷徹社長は極上パパ~
 眠そうに鳴が私を呼んで、指をきゅっと握ってくる。

「ん、どうしたの」

「なるくんはね……ママもパパもすきだよ」

「……うん」

 柔らかな頬がふにゃりと緩む。相変わらずかわいい顔だった。

「ママはなるくんとパパ、どっちがすき?」

「……ふたりとも好きだよ」

「えー、なるくんがいい」

 そう言いながらもくすくす笑っている。どうやら納得のいく答えだったらしい。

「パパもね、ママのことだいすきだって」

「え?」

「おととい、いってたの」

 鳴の言う一昨日は一昨日ではない。昨日より前のことは、鳴にとっていつでも一昨日になるからだ。

(ふたりでそういう話をする機会があったのかな)

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