捨てられママのはずが、愛し尽くされています~冷徹社長は極上パパ~
「はい。社長がお会いになるそうです」

 氷で胸を貫かれたような痛みと冷たさを感じ、思わず手で押さえてしまった。

(私が来たって知ったから? それとも、もともとこのつもりでうちに仕事のメールを出したの? ただの偶然……?)

 なかなかエレベーターを出ない私を、スタッフは不思議に思ったようだった。顔を覗き込まれてすぐ意識を取り戻し、意を決して一歩足を動かす。背後でエレベーターのドアが閉まっていくのを感じながら、ゆっくり、けれど確実に一歩ずつ進んでいく。

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