捨てられママのはずが、愛し尽くされています~冷徹社長は極上パパ~
「なるくんね! パパとケーキつくったの! イチゴ! いっぱい! ママすきだから!」

 道理でケーキだけほかと様子が違うわけである。鳴が作っているところは想像できても、涼さんがケーキを焼いているところはまったく想像できない。

「料理はさすがにケータリングを頼んだ。俺と鳴にはケーキが精いっぱいだったからな」

「涼さんって料理できたんだね……」

「いや? 生まれて初めてキッチンに立った」

「なるくんもー」

 胸がいっぱいになるのを感じながら、テーブルに近付いてケーキを覗き込む。

 本当に、どうしようもないくらい不格好なケーキだった。よく見れば生クリームの飾りがぐちゃぐちゃに歪んでいるし、やっぱりイチゴは突き刺さっている。

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