捨てられママのはずが、愛し尽くされています~冷徹社長は極上パパ~
 そんなふうに聞こえてびくりと反応すると、まっすぐ詰め寄られた。思わず壁際へ後退した私を、涼さんが掴んで引き留める。

「もしいるのなら、夜までに別れておけ」

「なっ……」

「そうでなければ、二度とその男が表を歩けないようにしてやる」

 掴まれている手首が痛くて、一度は引っ込んだ涙がまた滲んだ。振り払おうとしても力が強いせいで解けない。

「私が誰とどんな人生を送ってても、あなたには関係ない」

「…………」

「私に命令しないで。……昔とは違うんだから」

 昔だって涼さんは私に命令しなかった。なにかと断定的な口調のせいで表面上はそう聞こえがちだったけれど、一度も強制力を感じたことはない。

 涼さんが驚いたように目を丸くした。

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