捨てられママのはずが、愛し尽くされています~冷徹社長は極上パパ~
「普段はもうちょっとまともだよ。私の知ってる限りでは」

「好きすぎておかしくなる」

「うん……そうだね、今はちょっとおかしいね……」

 頬に触れてくる手が熱い。酒のせいというのはあるだろうけれど、この空気のせいという可能性もある。

 少なくとも私の頬が熱くなっているのは、酒のせいでも涼さんの体温が移ったわけでもなく、さっきから繰り返される甘えた言葉のせいだった。

「抱き締めたい」

「だめ」

「キスは」

「だめ」

「連れ帰りたい」

「それもだめ」

「だったらどれなら許してくれる」

 この人は本格的に酔っている。顔にそれが出ていないのが恐ろしい。今まで酒の席でどうしていたというのだろう。

「どれも今はだめ。もうちょっとだけ我慢ね」

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