捨てられママのはずが、愛し尽くされています~冷徹社長は極上パパ~
「あなたは黙っていなさい」

「……僕は間違ってないと思うんだ」

 しゅんとした義父が私に捨てられた子犬のような目を向けてくる。どうしてこの人が義母と結婚したのか、なぜこの父親から涼さんが育ったのか、私の中で不思議が増えた。

「涼、翠さんの教育は私に任せなさい。悪いようにはしないから」

「どうしても必要なら俺が教える」

「あなたに人を教える才能が皆無だということは母親としてよくわかっているわ」

(私も妻としてわかる気がします)

 心の中で同意したのを見抜かれたのか、涼さんが一瞬だけ私を見下ろす。慌てて目を逸らしたせいで、考えていたことを完全に見抜かれたかもしれない。

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