捨てられママのはずが、愛し尽くされています~冷徹社長は極上パパ~
 おやおやごちそうさま、という気持ちでふたりのやり取りを見る。やはり義母はかわいい人に違いない。最初に感じていたものはすっかりどこかへ行ってしまった。

「ママ、なるくんおそといきたい」

 この空気をものともせず、自分の欲求を伝えてくるところはさすが涼さんの息子といったところだろう。

「もうちょっとお話してからじゃだめ?」

「でもなるくん、おさかなみたいの……」

「曜子ちゃんと一緒に行きましょう」

 義母が年齢を感じさせない動作ですっと立ち上がった。しかも三歳児の鳴を抱えて、である。

「翠さん、鳴ちゃんと外へ行ってきても構いませんね?」

「あ……は、はい。よろしくお願いします」

 ぽかんとしながらうっかり勢いに呑まれて答えてしまった。

< 394 / 462 >

この作品をシェア

pagetop