捨てられママのはずが、愛し尽くされています~冷徹社長は極上パパ~
 はっと気付いて鳴の反応を窺ったけれど、本人が気にした様子はない。

「よこちゃん、おさかなすきなの?」

「どうかしら。あんまり気にしたことはないけれど」

 ふたりが外へ出ていくと、一気に部屋が静かになった。

 おとなしかった義父がふう、と小さく息を吐く。

「翠さん、驚かせてごめんよ。曜子さんはちょっと言葉がきつい人だから……。別に翠さんを嫌っているわけじゃないんだ。初めて涼のお嫁さんに会うからって、昨日の夜から着物に悩むくらい」

 そういえば、義母は品のあるきれいな着物を着ていた。イベントの前日に着ていく服に悩む気持ちはわかる。私も意識して初めて涼さんとデートに行く前の日には、なにを着ていくか悩んだものだった。

< 395 / 462 >

この作品をシェア

pagetop