捨てられママのはずが、愛し尽くされています~冷徹社長は極上パパ~
 つまり鳴は控室が私と違うことに文句を言っていたのだ。男同士、と単純にまとめてしまったことをほんの少し申し訳なく思う。

「ごめんね。それじゃあママのお部屋で待とうか」

「なるくん、ママとおそろいにする……」

「お揃いじゃなくても一緒にいていいんだよ」

「ほんと……?」

 すんすん、と鳴が鼻を鳴らしている。大泣きの理由はともかく、はたから見たら痛ましい表情だった。

「ほんと。スタッフのお姉さんたちにおいでって言われるまで、パパとばいばいしようね」

 黙って見守っていた涼さんに目で「ごめんね」と伝えて、鳴を抱っこしたまま部屋へ戻ろうとする。ドアを開けようとしたところで、後ろから伸びてきた手がノブを掴んだ。

(ん?)

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