捨てられママのはずが、愛し尽くされています~冷徹社長は極上パパ~
その張本人はソファに座ってこっちを見ていた。気になるならなにか言えばいいのに、あまり積極的に話しかけてこないのはいつものことだ。ママに対してだけ態度が違うのはもう知っている。
ぐい、と咲月に四角形の積み木を押し付けられた。勝手にポケットに入れられ、溜息を吐きながら取り出す。
「この間も俺のズボンに折り紙入れたよな」
「なるくんにねー、あげるの!」
「積み木ならまだいいけど、折り紙はやめろよ。洗濯したとき、大変だったらしいから」
「なんで?」
「中で溶けちゃったんだってさ。ママが言ってた」
「さっちゃんのぷぜれんとは?」
「プレゼントな」
「ぷぜれんと、ないない?」
「うん、なくなった」
「う……」
「いや、俺は悪くないだろ」
ぐい、と咲月に四角形の積み木を押し付けられた。勝手にポケットに入れられ、溜息を吐きながら取り出す。
「この間も俺のズボンに折り紙入れたよな」
「なるくんにねー、あげるの!」
「積み木ならまだいいけど、折り紙はやめろよ。洗濯したとき、大変だったらしいから」
「なんで?」
「中で溶けちゃったんだってさ。ママが言ってた」
「さっちゃんのぷぜれんとは?」
「プレゼントな」
「ぷぜれんと、ないない?」
「うん、なくなった」
「う……」
「いや、俺は悪くないだろ」