捨てられママのはずが、愛し尽くされています~冷徹社長は極上パパ~
 私がそういう服を好んで着ていたのは、ほかでもない涼さんにかわいいと思ってもらいたかったからだった。

 本人がそう思っていたかはともかく、覚えていてくれたということはなんらかの印象を与えるのに成功していたということだろう。

「もうこんな服、家のどこにもないよ」

 過ぎた時間の長さと、失ったものの大きさを痛感しながら言う。

「私、アラサーで一児の母親なんだよ? こんなかわいい服、もう着れない」

「関係ないだろう。今だって似合う」

 当然のように言われて目を丸くする。

(今、似合うって言った……?)

 まさか褒めてもらえるとは思わず、動揺してしまう。

「……それはどうも」

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