捨てられママのはずが、愛し尽くされています~冷徹社長は極上パパ~
 もごもごと言ってしまって恥ずかしい。思いがけず褒められれば誰だってそうなると自分に言い聞かせて凌いだ。

「一着はこれで決まりだな」

「え、勝手に決めないでよ」

「買うのは俺だ」

「買って、なんてひと言も言ってないけど」

「鳴の分はどうする」

「……え」

 今日は驚かされることが多い。この人の口から鳴のことが出てくるとは思わなかった。

「鳴の分って……。鳴はこんな場所で服なんか買わないよ」

「別に服じゃなくてもいい。欲しがっているものがあるなら買う」

「……甘やかすと調子に乗るからだめ。あの子、興奮するとすぐ熱を出すの」

「だから会うまでに時間が必要なのか。また熱を出さないために」

「そう。心の準備をさせておかないと……パパに会いたいってはしゃいでたから」

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