捨てられママのはずが、愛し尽くされています~冷徹社長は極上パパ~
 喜んでしまったなどと思われたくなくて、ふんと鼻を鳴らす。

 温かいコーヒーは甘くておいしいけれど、涼さんの隣にいるせいでほろ苦い。微妙な沈黙に耐えかねて口を開く。

「さっき、ちょっといい気分だったの」

「なにが」

「涼さんがかっこいいから」

「は」

 黙ってコーヒーを飲んでいた涼さんが目を軽く見開いて私を見る。

 出会ってからよく、この驚いた顔を見ている気がする。

「周りの人に見られてたよ。モデルかなにかだと思われたんじゃない?」

「……どうでもいいな」

「改めて、私にはもったいない旦那様なんだなって思っちゃった。顔がよくて、背が高くて、コーヒーを奢ってくれるぐらいお金持ち」

 指を折りながら冗談めかしていいところを挙げてみる。

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