捨てられママのはずが、愛し尽くされています~冷徹社長は極上パパ~
「ありがとう」

 声が震える。本当に、本当にうれしかった。ありがとう以外の言葉が出てこなくなるくらい、幸せで――。

「喜ぶだろうと思ったが、予想した通りだったな」

 指輪をはめた手を握られ、そっと撫でられる。その手つきは優しいのに、声は冷たく聞こえた。

 背中がひやりとした気がして顔を上げる。

「こういうものも、これからは好きなように買えばいい。欲しいものがあればなんでも買ってやる」

「別にそんなことしてほしくな――」

「その代わり」

 ぐ、と掴まれている手に力が込められた。

 鈍い痛みに顔をしかめた私を、涼さんは冴え冴えとした目で見る。

「自由だけはやらない。お前はずっと俺の妻でいるんだ」

 多くの感情を秘めた低い声にぞくりとして、目を逸らしてしまう。

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