捨てられママのはずが、愛し尽くされています~冷徹社長は極上パパ~
(そういえば、涼さんも鳴もたまにじっと人を観察してたっけ。……今は武士が間合いを取ってるようにしか見えないけど)

 予想外の展開に私もどうしていいかわからず、せめてこの空気をなんとかしようと口を開いた。

「鳴、ご飯作ってくるけど大丈夫?」

 私に呼びかけられ、鳴がはっとしたように顔を上げた。緊張していたのか、私を見る目がふっと緩む。

「うん」

 鳴は短く答えてまた涼さんに視線を戻した。

(本当に大丈夫かな)

 心配する気持ちはあったものの、鳴が大丈夫だというなら任せることにした。この子は嫌なことはちゃんと嫌だと言える子である。そう言わないのなら、はた目から見て大丈夫でなくても大丈夫なのだ。

「涼さんもよろしくね。鳴と仲良くしてあげて」

「ああ」

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